自慰の方法をそれまで知らなかった俺、自分をどう慰めればいいのか判らず、春画本を見てはただただ悶々と辛い日々を過ごしていた。
或る日見ていた春劇画。
それは女教師が男子生徒をいたぶるという内容のものであった。
放課後、残された男子生徒が椅子に縛られ下半身を脱がされる。
女教師は嫌がる生徒の下半身を、口で、掌でと弄び、やがていきり立った生徒を手でしごいて果てさせる。
（俺は果てる意味を理解していなかったが）
初めて見る、そんな描写が強烈に頭に残り、いつもそのシーンを妄想するようになっていた。
それには理由があった。
現実の英語の女教師、彼女は胸の大きな、いやらしい体つきをしていた。
彼女は俺のことを気に入っているらしく、ことあるごとに「＊＊君」と俺を指した。
そんな彼女と劇画の女教師を俺は無意識にダブらせていた。

妄想が頂点に達した時、俺は劇画のシーンを視床下部と手で行動に移していた。
椅子に縛られ....
下半身を露わにされ....
女教師の手で....
俺の手は女教師の手になっていた。
激しく上下に動かされる手....
俺はその時、自慰を覚えた。

そんな経験が俺の中には逆トラウマのように刷り込まれている。
女教師....年上の女....
一種のマザコンから来るものなのだろう。

あの劇画のシーンのように犯されたい....

俺の中にはそんな恥ずかしい願望が眠っている。